Saki Sakurai

愛のコースに関して

2022.02.26

久しぶりに「愛のコース」を読みなおしています。

ご存知ない方のためにご説明すると、愛のコースとは1998年に、マリ・ペロンという女性のところにイエスと名乗る人物からメッセージが伝えられ、彼女がそれを書き取ったものです。そうです、奇跡のコースを書き取ったヘレン・シャックマンと同じことをした人です。

それを聞く誰もが、”奇跡のコースの続編”というキャッチコピーに胡散臭さや疑念を抱くかもしれません。わたしも最初はそうでした。奇跡のコースだけでも難解でやっかいなのに、続編とはやめてくれ、と思いました。(笑)

でも、2018年5月に日本語訳の第一部(ナチュラルスピリット刊行、香咲弥須子監訳、ティケリー裕子訳)が出て、読んでみると、これはたしかに人間が自分の知識だけで書けるレベルをはるかに超えている、と思いました。内容に関してはちんぷんかんぷんなのに、どういうわけかこれは人智を超えたものであると直観したのは、奇跡のコースのテキストを初めて手にしたとき同じでした。

愛のコースには、こう書かれています。

『奇跡のコース』は思考の逆転とマインドトレーニングのコースであり、アイデンティティの危機という狂気を指摘しながら、エゴが離さずつかんでいるものを取り除いていくものでした。このコースでは、真のアイデンティティを確立させ、エゴの支配を終わらせることを目的にしています。

「原因が外側にあって、わたしたちはいつもそれらに脅かされて、自分を防御する必要がある」という信念をゆるしていき、「外側にはじつは何も脅かすものはなかった。そのように知覚されたのは、すべて自分の心の投影だった。わたしはいつでも完璧で、守られていた」という癒しを受け取るのが奇跡のコースの思考の逆転です。そのゆるしの実践のなかで、エゴがだんだん切り崩されていきます。

奇跡のコースは難解な言葉が並んでいるように見えますが、脳で学んでいる人は10年経っても何も学べないと思います。知識を得るだけで終わってしまいます。その言葉が最終的にハートに辿りつかないと、意味がありません。愛のコースでは、よりハートに直接的にアプローチしていきます。

わたしも何回も読み直しているのですが、愛のコースの言葉はまず頭に残りません。繰り返し繰り返し読んでいるのに、読み終えたあとは「何が書いてあったんだっけ」となります。でも、ハートにじんわり広がる感覚だけが残ります。これは、愛のコースの言葉に、脳を迂回してハートからハートに伝わる完璧な言霊があるからです。

ゆえに、愛のコースはさらっと読めてしまうところがあります。「なんだか、読んでいて心地いい、奇跡のコースみたいに難しくない」と思ってしまうのです。そうです、気持ちのいい言葉ばかりが並んでいると感じるならば、それはまだ核心の部分を受け取れていないと思ったほうがいいと思います。(自戒を込めて書いてます)

ここからしばらくは、愛のコースについて、自分の学びを進めていきたいと思います。