Saki Sakurai

特別な関係

2022.07.18

特別な関係(特別な憎悪の関係・特別な愛の関係)についてお話しします。

これはコースのなかでも特に難解なものです。読んで理解するのも難しいですが、ホーリースピリットに引き渡して神聖な関係にしてもらうことはさらに難しいことです。

まず、特別な憎悪の関係とは、特定の相手に嫌悪を抱くことです。ここが嫌いとか、この人のこんなせいでわたしが被害を被ってるとか。真の憎悪の対象は自分自身の罪悪感なのですが、それから目をそらすために、他者を見つけ出します。この世界で対象人物を見つけるのは容易いことですし、誰にとってもお馴染みのことだと思うので、ここの説明は省略します。

では特別な愛の関係とはなんでしょう。はっきり言って、これはエゴの最大の砦です。

誰かがとても素晴らしく見える、この人がいない人生なんて考えられないなど、まぁ恋愛の初期のような蜜月を思い浮かべてもらえればわかりやすいかもしれません。この人さえいればいいの!というお熱のある感じです。恋人だけでなく、母と子でも、ありえますよね。

なぜ特別な愛の関係がいちばん難解かというと、これはこの世界で、「愛」として賞賛されているものだからです。あなたしかいないの!ときゅーと吸い付く感じを、この世界では愛と呼ぶし、良しとしているからです。だから、苦しくても(たいてい、そういう関係は苦しさとセットですよね?)これが愛なのよ、とまたがんばってしまうわけです。

でも、特別な愛の関係は、愛ではありません。愛の仮面をかぶせた、憎悪です。なので、特別な憎悪の関係と同じです。つまり、真の憎悪の対象は自分自身の罪悪感なのですが、それから目をそらすために、他者を見つけ出します。

自分の中の何かが不足しているという感覚、虚無感、空虚感。これを罪悪感と呼びますが、これはわたしたちにとって、直視するのが最も耐えがたいものです。そこで、外の世界で自分の中にある欠乏を埋めてくれそうな誰か、何かを探します。見つかったときは、天国のようです。あれだけ空虚だった感覚が埋まって、安心感と平和が広がります。「これよ、これだわ。わたしが欲しかったものって!!!」

しかし、それは一時的なものにすぎません。なぜなら、それは「わたしの中の空洞に合ったカタチをあなたがしてくれるならば、わたしはあなたを愛する。またそれを得るために、わたしもあなたの中の空洞に合ったカタチになって、あなたを満たすから」という誓約のようなものだからです。

そして、そんな状態はまぁ長くは続くわけはないことは、誰もが経験しているとおりです。相手がちょっとでもカタチを変えるならばわたしたちは動揺します。怒りが出てきます。「前のあなたはそんなのじゃなかった。どうして変わっちゃったの?」とか何とか言うわけです。でもこれも愛情という名のもとに一括りにされます。

これが、この世界が愛と呼んでいる状態です。恐ろしくないですか?

人相手でなく、お酒や食べ物や買い物でそれを満たすパターンもあります。いわゆる依存症ですね。どれも偶像です。わたしたちが本当に求めているのは、自分のなかにある聖性です。それだけが、本当の安心感を与えます。そしてこれはホーリースピリットと自分の関係を育てていくというやり方でのみ、得られます。

とはいえ、だからと言って、特別な関係を避けるために特定の人との親密な関係を避けるべきか?というとNOです。それは最高の学び場になります。

わたし自身の経験から言っても、特別な関係(それも特別な愛の関係)で得られる学びは、とてつもなく大きいものです。それを避けるとするならば、目覚めを100万年遅らせるだろうとも思います。なので、自分の中でもっともゆるすのが難しい人、心揺さぶられる人、コントロールしたい人が人生で出たならば、それは目覚めるための最短距離として歓迎されるべきものです。(たいていは歓迎されないでしょうけれど・・・)その人は、本当にあなたを天国に連れ帰ってくれる人です。